NEWS山下智久 「あしたのジョー」主役に不満の声

ここのところ、ジャニーズ事務所タレントテレビや映画で、過去の名作漫画の実写版の主役を連続で張っている。嵐のリーダー大野智は「怪物くん」、NEWSの山下智久は「あしたのジョー」、それぞれ主役に抜擢された。そのほか、SMAPの木村拓哉は「宇宙戦艦ヤマト」の古代進役、さらに、香取慎吾は昨年、TBSでテレビドラマ化された「こちら葛飾区亀有公園前派出所」に主演した。だが、平均視聴率は10%台に届かず大惨敗だった。

こうした、ジャニーズのタレントがテレビや映画業界を席捲する現状に、ウンザリする視聴者の声が後を絶たない。ジャニーズ事務所のような大手プロは業界内での権力を巨大化し、その結果、優位な立場で、所属タレントを優先的に起用するようにテレビ局に働きかける傾向が年々強まっている。

またテレビ局が、オリジナリティのある強力コンテンツを作り出すカが衰えていることも原因で、過去の名作漫画頼みの現状は、その顕著な表れだ。しかし視聴者もバカではない。人気タレントとはいえ、演技力が伴わなければ、『こち亀』のように視聴率は稼げないし、映画館に客は入らない。自然淘汰は進むと見られている。案の定「あしたのジョー」は、劇画ファンの間で山下起用に非難ごうごう。こんな不満の声が漏れてくる。

(以下引用)
イケメン俳優の山下に男臭いハングリーな矢吹丈役はこなせない。劇画イメージが壊れてしまうなどと、往年ファンは怒っています」(マンガ誌編集者

主役のキャステイング批判は劇画ファンからだけではない。「あしたのジョー」の原作者・故梶原一騎氏の実弟の真樹日佐夫氏も困惑する。

「矢吹丈の主な劇画ファンは50歳前後の男性層。彼らも賛同する配役にしてほしかった。ヤマピーを起用することにより、劇画イメージから乖離することが、心配だ」なぜ山下が選ばれたのか。

ある映画関係者が語る。
「監督を務める曽利文彦氏はTBS関連会社に籍を置く有能な映画監督です。彼が、かねてより山下にやらせることを決めていたらしい」

また、真樹氏は原作のある部分が変更されたことについて憤りを隠せない。
「原作では矢吹と力石徹少年院で初めて出会う。ところが映画のシナリオでは、2人は刑務所で出会うことになっている。カ石徹役に内定している伊勢谷友介さん(34)のルックスが老け顔のため、少年院に収監された未成年者に見えないからだという。そんなイージーな理由で原作を変えられることは原作者の弟として心外だ。少年院なら、更生する可能性を十分に感じさせる設定だし、叙情性もある。だが、刑務所でとなると、矢吹にも力石にも悪人イメージが付いて回ることに。前科者でライセンス取得できるのか?もし梶原が生きていたら絶対に許さないと思う」
(引用元:アサヒ芸能

原作に著しく反した場合、真樹氏は制作サイドに対して強硬姿勢に出る可能性もあるとか。「あしたのジョー」といい「怪物くん」といい、ファンを裏切らない出来になることを願うばかりです。