ドラマ『家族ゲーム』(フジテレビ系)で主演を務めた嵐・櫻井翔(31才)。父は東大卒の官僚、母は大学教授といういわゆるエリート一家に生まれ、幼稚舎から慶應に入学。習い事は、塾、エレクトーン、ピアノ、水泳、習字、油絵、剣道、ボーイスカウト、サッカーと多岐にわたった。そんな彼が、国民的アイドルになるなんて、一体誰が思っていただろうか。
(以下引用)
しかし、転機は急に訪れる。それは、中学2年生の時だった。友達から、「ちょっとジャニーズ事務所に履歴書送ってみろよ」と言われ、男子校の軽いノリで履歴書を送ったことが、櫻井の人生を大きく変えることとなった。
後日、オーディションの案内通知が届いたときに、父は「何だこれ、聞いてないぞ」「行くな!」と大激怒。しかし櫻井は、それを押し切ってオーディションへ行き、結果は見事合格となった。
「それでも家族は最後まで猛反対していたそうです。芸能界はリスクの高い世界なので、親は心配ですよね。
でも櫻井くんの熱意に負けて、“学業をおろそかにしないこと”を条件に芸能活動を許したんだそうです」(芸能関係者)
高校3年生の1999年に嵐としてデビューしたものの、家族の反対は続く。
「祖父母の家に行きゃあ“いつ辞めるんだ”って言われ続けてましたし…親も黙認という形だったかもしれない」
あるテレビのインタビューで、櫻井は当時をそう振り返ったこともある。
実は櫻井が芸能界入りするきっかけとなったオーディションの際、その会場まで車で送り届けたのが他ならぬ父だった。その時のことを悔やんだこともあっただろう。そんな思いからか、父はずっと息子のステージを見ることがなかった。
一方、櫻井のほうも嵐として華々しくデビューしたものの、CDが売れない日々が続く。父との約束通り、2004年に無事に大学を卒業するが、芸能活動は順風満帆とはいかなかった。
そんな葛藤の最中にあった2006年、櫻井は初のソロコンサートを行うことになった。
「一生に一度あるかないかだから、ひとりのコンサートなんて。下手したら今後ないかもしれない…」
そんな思いに駆られた櫻井は、意を決して父をコンサートに誘った。その時たまたま自宅には他に誰もいなくて、リビングに父とふたりだけだった。
「週末、コンサートをひとりでやるから来てくれないか」
このとき櫻井は初めて父にそんな話をしたという。芸能界入りして、まともに会話をしたこともなかった。まして父が反対してきた仕事の話なんてしたこともなかっただろう。
しかし父は、そんな日が来るのをずっと待っていたのかもしれない。
「あ~。じゃあ、行ってみるか」
忙しい父だが、スケジュールを確認することなくその場で返事をしてくれた。櫻井はその時のすべてをいまだに忘れられないという。「あ~何となく認めてくれたのかなぁ」と思うと、8年にもわたるわだかまりがゆっくりととけていった。
それ以来、父は毎回櫻井のステージを見守っているのだという。
(引用元:女性セブン)