スリランカ中部にある古代都市の遺跡で、世界遺産の「シーギリヤ」を舞台にしたアサヒビールの発泡酒のCMに対し、スリランカ国内で「文化遺産の冒涜(ぼうとく)だ」との批判が高まり、アサヒグループホールディングス(HD)は6日、CM放映の中止を決めた。
(以下引用)
CMは、王宮の遺構があるシーギリヤの岩山「シーギリヤ・ロック」の頂上で、出演者の長瀬智也さんら男女が発泡酒を手にパーティーを楽しんでいるという設定。スタジオでの撮影と現地の空撮映像が合成され、5月中旬から日本で放映されていた。
放映開始後、スリランカの新聞などが「国の文化遺産で酒盛りをする内容のCMは受け入れられない」と批判。今月5日には、中心都市コロンボの日本大使館前で仏教団体のメンバーら約20人が抗議デモを行った。
AP通信などによると、スリランカのバラスリヤ国家遺産相も、同国の広告制作会社は栄養ドリンクのCMとして政府から撮影許可を得ていたとし、この会社に法的措置を取ると語っていた。スリランカ国内では酒類とたばこの広告は禁止されている。
アサヒグループHD広報部門は共同通信に対し「日本の広告代理店から、スリランカ政府の許可をきちんと得ていると聞いているが、スリランカの人々を不快にさせたのは事実」と、CM中止を決めた理由を説明した。
(引用元:
日刊スポーツ)